毎年夏休みにはタイミングが合えば私の実家へも家族で帰省していました。でも、夫の不倫がわかった以上、”両親の前で普通の家族のように振る舞うことはできない、普段帰省しているお盆休みよりも前に両親へ話をしておかなければ”と考え、お盆前に話をしに行きました。この日に私の両親へ夫の不倫のことを伝えることは夫も了承済みでした。
私は両親とも健在で、それなりに高齢ですが幸い年相応に健康で今でも自営の仕事をしています。そんな中、時間を作ってもらい平日の日中会いに行きました。私が結婚してからは私一人で実家へ赴くことはほとんどなかったですし、「時間を作ってほしい」と伝えてあったため、両親とも少々緊張してこの時を待っていたようです。
父、母、私の三人で座卓を囲み、お茶を飲みながら話をしました。私の気持ちのゆらぎを知ってもらいたくて、不倫が始まる数ヶ月前からの私の状態や家庭の様子などを交えながら時系列に沿って話を進めました。長男の高校受験・卒対に奔走したこと、夫が中間管理職となり多忙になったため家事育児などそれまで夫にも手伝ってもらっていたことすべてを私が背負い込んだこと、長男が無事進学し夫の職務も落ち着いて、”そろそろ夫婦の時間を持てるだろうか”と思っていたタイミングでの不倫発覚であったこと、夫は相手女性へ入れ込んでいて『いずれは私と離婚して相手女性と一緒になりたい』と言っていること。
私の気持ちも話しました。今はもう夫とやり直せる気持ちがないこと、相手の女性へは慰謝料の請求を考えていて、弁護士さんも依頼していること、子どもたちは私が引き取り、当選した公営住宅で私と子どもたちとで生活していこうと考えていること。
母は時折涙目になっていました。父は、『どうにかやり直せないかなあ…無理だよなあ…』と何度か繰り返していました。母も父もまず気にかけていたのは子どもたちのことでした。私の両親も夫の両親も長年連れ添っていて子どもたちもそれが当たり前だと思っていますから、よもや自分たちの両親が離婚するなど思ってもいないことでしょう。親の離婚が子どもたちに与えるショックは相当だと感じたと思います。でも、今の私と夫の状態を聞いて、信頼関係を取り戻すのは難しいとも感じたことと思います。母も、父も、私の気持ちを尊重してくれました。
今思えば、このときはまだまだ夫の不倫発覚から2ヶ月足らず。私は夫が相手女性に夢中であることと家庭が壊れることがただただ辛い、という気持ちが先行していました。離婚となった場合の子どもたちの気持ちまで思いが至っていなかったです。
実家には3時間ほど滞在しました。「次に夫が顔を出すときは、最後の最後(離婚の挨拶)のときでいい?」と尋ねたら、父が『それでいいよ。今、顔を見たら蹴っ飛ばしちゃいそうだもん』と話していました(苦笑)
夕方には帰宅したものの、ジェットコースターのような一日だったのでヘトヘトでした。計画していたことが一区切りついて緊張の糸が切れたのか、考える時間が増えてしまったせいか、このあと日に日に精神的に辛くなってしまいました。
コメント