涙の訴え

夫上司への職場不倫の暴露と私実家への報告をした○月×日あたりから(参照(1)(2)(3))、私の精神状態はさらに悪くなりました。夏休み中だったので子どもたちの昼食を作ったりしなければならなかったのですが、そんな当たり前のことがとてもしんどくなっていました。

このとき、二男の部活で役を引き受けていたり、仕事の請求書を書かねばならなかったりと仕事自体は休みでもやらなければならないことはあったのでそれらをどうにかこなしていました。

(とはいえ、子どもたちも下は小学校中学年から上は高校生なのでレトルトや即席ラーメンなどは自分たちで作ってくれたりしてくれていました。)

忘れもしない○月×日の二日後。その日も体調が悪く食事作りもしんどかったため、夕飯はピザにしました(注文して店舗へ受け取りに行くもの)。普段は自転車で受け取りに行くピザ屋さんでしたが、その日は歩いて受け取りに行きました。ピザを持ちトボトボと一人歩く道すがら、いろいろな思いが巡りました。夏休みで家にはいつも子どもたちがいたので、一人で考えるということがしばらくなかったせいかもしれません。”なんでこんな辛い目に逢うのだろう””食事も満足に作れず、仕事もできず、子どもたちが目にするのはいつも暗い顔をしたお母さん””こんな家庭状況、子どもたちのためにもよくない”…。

私は、家族と冗談を言い合ったり、ちょっとしたおふざけをしたり、みんなが笑顔でいられる家庭づくりを何よりも心がけていました。でも、その当時の私の状態は、思い描いている母親像とは真逆の状況でした。

ピザを持ち、歩きながら、ポロポロと涙がこぼれました。そしてその晩、泣きながら夫へその思いをそのまま伝えました。

ただ一つ、嘘も言いました。「こんな母親、子どもたちのためにもよくない。X美ちゃんがあなたと一緒になって幸せな明るい家庭が築けるなら、X美ちゃんとあなたと子どもたちで家族として暮らしてもらったほうがよっぽどいい家庭になると思う」と。

もちろん、離婚となっても子どもたちを夫へ渡す気はまったくありませんでした。また、二十歳そこそこのX美が年頃の三兄弟の継母となることも現実的ではないだろうと踏んでの”嘘”です。

この”嘘”は、思いのほか早く事態を動かしました。

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